今回も50周年アルバムを
我が家にあるのはアメリカンな廉価盤
アトランティック時代の名盤5枚を
紙ジャケットというには余りにもオソマツなケースにダイレクトに入れるCD
それをピッタリサイズの紙ケースに入れるというスーパーコンパクトな仕様
こんなんだから、曲目記載の裏面もぼやけた仕上がり
フィジカルはこんなだけど
内容はアレサの絶頂ライブ
と、「アレサ」と書いてきたけれど
冒頭のMCではどう聞いても「アリーサ」
1曲目から絶好調の「リスペクト」
この曲、最初の出会いは映画『ブルース・ブラザーズ2000』
アレサが夫役のマット・ギター・マーフィーに
こんなくだらない連中より
妻の私を
♪ ちょっとくらいリスペクト(尊敬)しなさいよ
と、歌い踊るシーンが刷り込まれている
このアメリカンなCDには歌詞も訳詞も付いてない
ネットの翻訳みると
”サカトミサカトミ”とソラミミの ”Sock it to me” が
「私に靴下を」って訳される
ってさすがにそれは違うだろう!
他にも探していくと
「ことばのコラム」なるサイトに詳細が
「リスペクト」を「尊敬」としてしまうと全くもって辻褄があわなくなる
リスペクトをセクシャルな意味で捉えると自然とのこと
意味の分からない「TCB」は "take care of business"
ここでのビジネスもセクシャルに捉えることで
「やるべきことはやってよね」とスムーズに意味がとおる
おお、そうだったのか!と目からウロコだが
ブルブラ2000のベンツ・ディーラーのシーン
「ちょっとは尊敬してよね」が、すごく意味を成してたような
今度見直す時にはそのつもりで見てみよう
② スティーブン・スティルスの曲だけど完全にブッとびソウルに
③ 1分30秒のイントロに導かれて
「明日にかける橋」
S&G でもエルヴィスでもない全く別モノ
こんな風に歌えたら
さぞ気持ちいいんだろうと思わせる1曲
④ 最初にエリナ・リグビーって歌詞が無ければ想像もつかないビートルナンバー
⑤ ブレッド、⑥ ベン・E・キングはオリジナルを知らないからか
しっくり収まってるように聞こえます
ここでサイド・チェンジ
⑦ アレサの曲、ここでも taking care of business のフレーズはある
⑧⑨ は同じスピリット・イン・ザ・ダーク
後の⑨は、客席のレイ・チャールズをステージに上げての共演
ネットには、レイはこの曲を知らずにステージに
そのことはレコードを聞けば分かるとの本人コメントもある
が、知らないからこの仕上がりなのか
もうリプライズですらない別モノ
即興でこれを作り上げてしまえるアレサ&レイの邂逅
そのままの流れで⑩
そして 〆
このライブ、ライノハンドメイドが4枚組を出した時に
買おうかとリストアップしてたんだけど結局スルー
当時はなんでも買ってたというのが実情だけど
スルーが正解かな
一発目から全開のリスペクトで始まって
レイを混じえての曲をブービー位置に配しての編集
この1枚を聴き込む方が賢いね
日本盤だと附属の歌詞・訳詞・解説だけで完結してしまいがち
ネット時代には、今回のように聞く方が
よりディープな理解が出来るかも
2010/03/06 HMV(2,000円)